
キャリアを設計するコツ
効果的に自身のキャリアを設計するコツを紹介します。ここで紹介するフレームワークを活用しながら、最適なキャリアを探していきましょう。

フレームワークを活用
キャリアデザインを考える際に大前提として意識すべきなのが、「自身の理想とする看護師像を定めて、そうなるまでには何が必要で、何をすべきなのかを明確にし、主体的に仕事に取り組めるようにすること」です。その上で有用なフレームワークとして紹介するのが、「Will(実現したいこと)」「Can(自分ができること)」「Must(やらなければならないこと)」を区分して整理する方法です。この3つに自身の考えを当てはめていきますが、まずWillとCanが重なる部分が「自分にマッチするキャリアの方向性」です。ここが明確になったら、次にMustの部分である実現に向けてやらなければならないことを考えます。そして、3つそれぞれが重なった部分が、「自身の最適なキャリアデザイン」ということになります。

スペシャリストを目指す看護師を例に
今の職場に2年勤務した看護師が、その診療科で扱う分野のスペシャリストを目指すケースを例にします。まずWillは「認定看護師の資格を取ってスペシャリストになる」です。次にCanは「2年間の実務経験があり、看護ケアも一定のレベルである」です。そしてMustが「今よりも多くの実務経験が必要で、看護ケアのレベルを磨く必要もある。また、指導者になることを見込んでリーダーとしての経験を積まなければならない。医学の進歩に対応するために、特定分野の研修や勉強会に参加し、さらなる知識を身につける必要がある。その上で教育課程を受講し、試験に合格する」です。
このように、あらかじめ最終地点である目標を定めておけば、それを達成するために現在の状況から考えて何が必要なのかをスムーズに洗い出すことができます。それに加えて、資格取得後はどのように働いていきたいかを考えられるとベストです。

キャリアデザインを設計するメリット
キャリアデザインを設計することで現状を客観的に把握することができます。看護師は多忙なので、目標を設定せずに働いていると「なぜ自分はここまでして働いているのか」とモチベーションを失ってしまう可能性があります。しかし、目標が定まっていれば自身の実力や周囲の環境を冷静に見極め、明確な判断基準を持つことができます。自然とモチベーションの向上にもつながり、目標達成に向かって努力をする姿勢が身につきます。
キャリアデザインを設計する際は、目標を達成するまでの期日を設けます。「いつまでにこの目標を達成する」と期日を設けることで意識が高まり、成長が加速します。